リーマン・ショックの原因

世界金融危機の頃の日経平均株価と土星天王星のオポジションの関係(クリックで拡大)
世界金融危機の頃の日経平均株価と土星天王星のオポジションの関係(クリックで拡大)

 前のページで「平成」のホロスコープについて述べた際に、土星と天王星のアスペクトは不況の代表的なアスペクトであることを述べましたが、これについてもうひとつ例を示します。

 上のグラフは「世界金融危機(サブプライム危機~リーマン・ショック)の頃の日経平均株価」に「土星と天王星の180度アスペクトのオーブ」を時期を一致させて重ねあわせたグラフです。左の縦軸は日経平均株価を示しています。右の縦軸は土星では乙女座での度数、天王星では魚座での度数、そして後述するそれらの180度アスペクトのオーブを示しています。乙女座と魚座は180度反対側の位置に存在するサインです(サインとは360度の黄道に30度ずつ均等に区切られた12個の領域のことです)。世界金融危機のとき土星は乙女座に、天王星は魚座にありました。従って土星と天王星も約180度の関係であったことがわかります(下にホロスコープを掲載します)。この約180度の関係をオポジションと言い、代表的なアスペクトのひとつです。アスペクトの誤差をオーブと言います。上記のグラフで言えば土星と天王星の2つの天体はお互いに約180度の位置にありますが、178度の時にはオーブ2度、177度の時にはオーブ3度です。そして土星の線と天王星の線が交わるところでオーブが0度、つまり両者はぴったり180度の関係になっています。オーブが少ないほど(上の例でいえばぴったり180度に近づくほど)その影響は強くなるので、株価へのより強い下げ圧力がかかるわけです。

 アスペクトのなかでもとりわけ0度、180度、90度は最重要のアスペクトであり、歴史を大きく動かすような出来事では、たいていこれらのアスペクトが形成されています。「歴史占星術の部屋」でもこの3つのアスペクトを取り上げる機会が最も多くなると思います。

 上述の不況アスペクトの影響は土星が乙女座に入った2007年9月3日未明(この時の日経平均株価は16569円)から始まったと考えられますが、オーブが10度以下に狭まると明確な株価下落が始まりました。再びオーブが15度以上と大きく開いたところでいくらか株価も持ち直しましたが、再度オーブが狭まると再び株価は急落しました。リーマン・ブラザーズが倒産したのはオーブが急速に小さくなっている2008年9月15日のことでした。

[チャート1]2008年10月28日に日経平均株価が1983年4月以来の最安値6994.9円をつけた時のホロスコープ。
[チャート1]2008年10月28日に日経平均株価が1983年4月以来の最安値6994.9円をつけた時のホロスコープ。

 この間には世界中の株式市場が急落しましたが、日経平均株価も10月28日に実に25年7ヶ月ぶりの安値6994.9円を記録し底打ちしました[チャート1]。この時に乙女座(♍)の土星(♄)と魚座(♓)天王星(♅)はオーブ1度以内のタイトなオポジションを示していたことがわかります。オーブがぴったりゼロになったのはこのわずか1週間後の11月4日のことです。土星と天王星のオポジションという「不況のアスペクト」は世界中の株価を暴落させましたが、日経平均株価もわずか1年で10000円近くの暴落を引き起こしました。「100年に1度の金融危機」などと呼ばれた金融市場の混乱も、土星天王星のオポジションという「不況アスペクト」がもたらしたのです。