昭和は激動の時代でしたが、私はその激動の頂点にあった事件が対米開戦、つまり真珠湾攻撃の日と考えています。対米敗戦の日ではなく対米“開”戦の日です。日本近代史上での二大転換点が「明治維新」と「敗戦」であることには異論はありません。何しろ日本の政治原則自体が実際に大転換した近代史上の出来事はこの二つだけです。しかし対米開戦は最初から戦略的に破綻していたのであり、敗戦へと至るのは必然でした。当時の大日本帝国東条英機政権は、アメリカ合衆国のフランクリン・ルーズベルト政権の挑発に乗って(後述しますが必ずしもアメリカ民意からの挑発ではありません)、GNPが自国の10倍以上もあるような大国に全く勝ち目のない戦争を仕掛けてしまいました。そのことが、310万もの尊い国民の犠牲・敗戦・明治以来積み上げてきた全ての利権の放棄・被占領・憲法を始めとする政治原則の強制的な大転換、という事態を招いたのですから、日米開戦=真珠湾攻撃を起こした時点が最大かつ決定的な分岐点だったと言えるのです。後述するように占星術的に分析しても真珠湾攻撃はやはり決定的な瞬間だったと言えます。日本近代史上最大の分岐点かつ最大の失態である対米開戦を冷静に分析することは我々日本人にとって極めて重要なテーマです。当ホームページの趣旨は歴史を占星術的に考察することです。従ってここでは史実に占星術分析を交えながら対米開戦という大事件を考察していきます。